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私は激しい性格です〜男性から暴力を受けた話


注意:もしもあなたが、野崎仁美に「穏やか、おしとやか」などのイメージを持っている場合。ショックを受けるかも知れない表現が含まれています。大丈夫な方のみお読み下さい。笑


こちらの記事はnoteに掲載している記事です。 https://note.com/hitomi_nozaki/n/n7c09312a360c




遡ること24年。広島在住で某音楽メーカーに入社したての、20代中半の頃の話になります。その頃、私はバンドをやっていて3ピースバンドの紅一点、ヴォーカルを務めていました。(今日、この3人でZoomミーティングしたので今からする話を思い出した)交友関係も広く、仕事でもプライベートでもライブやクラブイベントによく顔を出していました。



当時私には、同い年の付き合って数ヶ月の彼がいました。彼も音楽をしていて、とても雰囲気のある(浅野忠信風?)人気のある男性でした。付き合った当時、私はフリーでスタイリストをしていて、時間も自由で会いたい時に会え、一人暮らしの彼の家にしょっちゅう遊びに行っていましたが、音楽メーカーに勤務してからは、朝は通常通りに(9時半頃だったかな?)出社し、退社時間の18:30からは、ライブチェック(ライブハウスでインディーズバンドを見てチェックスする)があるので仕事が終わるのは22時前くらい。

家に帰ってもすぐに寝てしまうし、仕事終わりで彼の家に遊びに行っても、疲れて寝てしまう。。。寝てしまう私の状態を見て彼が怒って、喧嘩して泣きながら帰るということも良くありました。


その頃、私は全身ヴィヴィアンウエストウッドに身を包み、セミロングで紫にショッキングピンクのメッシュという髪型でした。両親にも「似合うじゃない」と褒められていたのに、彼には「そんな変な髪の色した女と歩きなくない!」と怒られ大げんか。。。自由にしたい私は、束縛する彼に反発。とにかく私は激情型だったので、こういうタイプの彼氏とは、過去にも衝突ばかりでした。


音楽メーカーで私が配属されていた部署は出張も多く、毎月、大阪や東京のイベントや会議、地方のライブチェックにも足を運んでいたので、とにかく飛び回っていて、飲み会も多く、ホテルに帰るのは深夜が当たり前。上司と飲んでいる席でも、彼から夜になると何度も電話がかかり出ないとメールで怒っているし、トイレでこっそり電話を掛け直すと、「何で帰れないのか?自分だけ先に帰ればいいじゃないか」「そんな、まだ新人なのに私だけ帰れないよ」と、また喧嘩。


今、これを書きながらも、その状況にめんどくさ〜と思ってしまう(笑) 20代は恋愛が好きだったし、私はストレートで激しく、常に好きな人がいるタイプだったのですが、わがままな私はだいたい付き合った彼に半年〜1年くらいで「付いていけない」と振られたり、こんな感じで私を束縛しようとする人とは、衝突してしまう。そんな若い恋愛でした。


その当時の彼も、よく喧嘩しては仲直りで、「楽しい!」と「苦しい!」と振り幅が大きく、常に激しい感情が起こってばかりでした。 彼は今までのように私と思うように会えず、寂しかったんだと思います。ある日、私は家にいて、いつもの様に夜、彼の携帯に電話をしてたのですが、その日に限ってなかなか出ません。 出ないと段々と落ち着かず、イライラし始め、出るまでムキになって電話をかけまくりました。するとやっと電話に出たかと思ったら、がさごそしているだけで、彼が電話に応答しません。



彼は気付いてない様ですが、電話は繋がっているけれど、洋服のポケットに携帯電話を入れていて、音だけが聞こえる状態です。彼の名前を呼びながら、電話先に耳を澄ましてみると、一人の女性の声が聞こえました。「大丈夫?」とかそんな事を言ってる様な。 ちょっと酒乱気味だった彼は酔って、女性に介抱してもらっているんだと状況を把握しました。


友達と飲みに行くと言ってたかどうか?深夜に知らない女性と二人で、酔って解らなくなるまで飲んでる。。。私は怒り狂って、自分の車に乗って彼の家に向かいました。私が彼の家につく頃(自宅から20分くらい)、やっと電話がつながりました。 感情マックスで彼に「今、どこにおるん!?」と怒りをぶつけ、彼の居場所を聞きつけ、車でそこに向かいました。


広島の繁華街、電車通り。大きな横断歩道の向こうに彼が自転車と共に立ってました。私は車を止めて、彼の元へ「何やっとるんね!」と(標準語で何やってるの!)大声で怒りをぶつけて走って行きました。彼はもうその時は一人で居て、かなり酔って目は座っていて、私に対しても攻撃的で、私が近付くなり自転車を持ち上げて、私の身体に自転車を投げつけて来ました。


私は避けきれず、自転車をもろに身体に受けて、倒れました。アスファルトに横たわり、腕を付いて痛がっている私に彼は髪の毛を掴んで、「お前、何なんや」など、身体を気遣うどころか罵声を浴びせ、でも気が強い私は真正面にある彼の顔面をグーで力いっぱい殴りました。その時、ヴィヴィアンウエストウッドのアーマーリングを付けていたので、女性のパンチとはいえ、かなり痛かったと思います。 


その後、目の前に彼の足のアップが映ったあと、私はガツン!ともの凄い衝撃を顔に受けました。一瞬何が起こったかわかりませんでしたが、それは彼が私の顔を蹴った衝撃でした。下唇が下の歯に食い込んだ為、皮膚がえぐれ、口から血を吐き、それでも私の髪を引っ張る彼に恐ろしくなり、これ以上はまずいと私は、彼を振りはらって走って車に乗り込みました。

彼は酔っていて、正常な判断が出来ないようで、追いかけてくるわけでもなく、そのまま自転車に乗って家に帰ろうとしていました。私の精神は怒りと恐怖で、極限状態でその車で、自転車に乗っている彼を、アクセル踏んで引いてしまおうかと一瞬頭に過ぎりました。でもすぐに冷静になり、そのまま友人に電話して、友人の家に駆け込みました。朝の3時くらいだったと思います。


興奮した私を友人はなだめながら、塩水でうがいするように勧めました。えぐれた口内にしみて激しく痛みました。 この恐ろしい一連の出来事を聞いてもらい、気が休まった数時間後、自宅に帰りました。一眠りして起きると、顎は紫に腫れ上がり、足も打撲で青アザだらけ。家族には転んだと嘘をつき、病院に行きました。


正気に戻った彼から連絡があり、昨日の出来事を話しました。会って謝りたいという彼に、私はバンドのメンバー同伴で会いに行きました。彼は土下座をして謝っていて、もう二度とお酒を飲まないと約束をして、その姿をみて私は彼を許しました。 その彼とは、その数ヶ月後には別れました。原因はまたお酒を飲んでいたことや、嫉妬心が凄い彼が、若い男性のバンドマン達と私が仕事することが不満で、恋愛してたら仕事に支障が出ると思ったから。


今なら、その状況になったらどうするかなぁと考えたら、、、電話口で女性の声がした時点で、車走らせて彼に会いに行かないなぁ。20代の頃はエネルギッシュで、血気盛んだったなぁと、この時の自分を反省します。 彼の女性に暴力を振るうという行動は許されるものではない。でも、彼のその怒りで暴力を振るうという行動を引き出したのも、私。身から出たサビとまでは思わないけど、引き寄せるものは自分の中にあったと思う。


私の経験から言えるのは、酒乱、DVは絶対変わらない。どんなに女性が愛情を持って示したところで変わる事はありません。言葉の暴力も同じ。もし、今これを読んでいる人でDVで悩んでいる人が居たら、彼を愛する前に、自分を愛して。あなたが居なくても彼は生きれるし、あなたは彼から離れても生きていける。


その半年後、私は優しくて、穏やかで、楽しくて、年下で可愛い(笑)元旦那様と出会います。この彼の経験があったから、本当に元旦那さんの、私や私の仕事に対する理解の大きさが有り難かった。3年付き合って結婚したんだけど、その内、喧嘩をしたのは数える程、あの激しかった私が、相手が変わるだけでこんなに穏やかで楽しい恋愛ができるなんて!ま、この話はまたいつか別の機会に。



 
 
 

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